トレーナーと学ぶ技の奥深さ

「上達しない…痩せない…」その原因は、“身体の仕組み”を無視しているからです。

執筆者:深澤史和(力道場静岡 代表)

キックボクシングが注目されている今だからこそ、伝えたいこと

こんにちは、力道場静岡の深澤です。

最近はブレイキングダウンのような番組をきっかけに、
キックボクシングや格闘技が話題に上る機会が増えてきました。

また、スポーツジムでも“ボクササイズ”や“キック系ダイエット”が
当たり前のように並び、キックボクシング人口自体は確実に増えています。

それ自体は素晴らしいこと。

しかし一方で、私が現場で強く感じているのが、

「あまりにも“なんとなく”やっている人が多すぎる」という現実です。

上達しない。痩せない。それは「身体の使い方」を無視しているから

ジャブを100回打っても、キックを50回蹴っても、

正しく身体が動いていなければ、ただの“作業”で終わります。

もっと言えば、効果が出ないどころか、体を壊しかねません。

キックボクシングとは、「正しい身体操作に基づいた技術」です。

そこに“人間の身体構造”という知識が伴ってこそ、
初めて、上達やダイエットという結果に繋がっていきます。

【基本中の基本】身体には“可動域”と“支点”がある

人間の関節には“可動域”があります。

肩関節、股関節、肘、膝、足首…

それぞれに“動かせる方向”と“限界”があるわけです。

そこを無視して、感覚だけでパンチやキックを繰り返せば、

効かないパンチ・蹴れないキックを延々と積み重ねてしまう。

また、「支点・力点・作用点」という物理的構造。

これは私が常に重視している「力の伝達」の基本でもあります。

パンチが重くなるか、スカスカになるかは、
身体の連動性(支点→作用点)を理解しているかどうかで決まるのです。

例:あなたのジャブ、腕だけで打っていませんか?

腕だけでジャブを打つ人は非常に多いです。

その場合、身体の大きな筋肉(脚・腰・背中)をまったく活かしていないため、

速度も威力も半減。消費カロリーもほとんど上がりません。

逆に、全身の連動と回転・支点の意識をもって打てば、

ジャブ1発でエネルギーを生み出し、
身体も代謝が上がり、脂肪燃焼にも直結するのです。

キックも同じ。“蹴る足”だけを見ていては上達しない

「蹴ること」に意識がいきがちですが、
実は“軸足”の使い方と重心移動が最重要ポイントです。

・右足で支えるときの体重移動は? ・骨盤の回旋はどこから始まる? ・左足で蹴るときの右足の角度と体の向きは?

こうした“全身設計”が理解できていなければ、
1000回蹴っても、1000回分の成長は得られません。

“考える力”が、あなたの格闘技を進化させる

正直に言います。

何も考えずに反復しているだけでは、絶対に強くなれません。

これは格闘技に限らず、ダイエットでも同じです。

「今日はパンチ100発、キック50発やったぞ!」ではなく、

「どんな体の使い方で、何を意識して、その技を行ったか?」
が重要なのです。

つまり、格闘技は“思考するスポーツ”です。

チャンピオンもダイエッターも、目指すべき道は同じ

私がこれまで10人以上のチャンピオンを育成してきた経験や、
ダイエットで結果を出してきた会員さんたちに共通するのは、

「正しい身体の理解」と「意識のある練習」をしていたということ。

本物の技術は、
正しい知識の上にこそ成り立ちます。

まとめ|格闘技は「センス」ではなく「理解力」で伸びる

才能より、知識。
感覚より、構造。

あなたがキックボクシングで上達したい。
あるいは痩せたい、強くなりたい。
そう思うなら、

「人間の体はどう動くようにできているのか?」
そこに目を向けてみてください。

その理解が深まるほど、
あなたのパンチは変わり、キックは鋭くなり、
そして、カラダがみるみる変わっていくでしょう。

闇雲な反復ではなく、“科学された練習”を。
それが、あなたの未来を変えます。

力道場静岡 代表 深澤史和

  • この記事を書いた人

深澤史和

力道場 代表 静岡市出身。プロ格闘家として活躍後、指導者の道へ。 勝てる選手の育成は県内随一。東京都のジムに引けを取るどころか、それ以上にこれまで10人のチャンピオンの育成輩出をし、今なお最前線で指導育成にあたる。 地方都市でこれだけのチャンピオンを輩出するのはないと県外各地の指導者からも指導を仰がれる。

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